日本人ことはじめ講座は、日本人らしさゆえに世界を魅了する無名の日本人を増やします。

明けましておめでとうございます。内田です。皆様は平成最後のお正月をいかがお過ごしでしたか。

私は20日~31日までフランスに行っておりました。心配されたジレ・ジョーヌ(黄ベスト)のデモに巻き込まれることもなく、すっかり年老いた義理の両親の代わって家事に勤しむ、何のハプニングもない淡々とした滞在となりました。

せっかくフランスくんだりまで来てお土産話のひとつもなしではつまらないと思い、オペラ座で本場のバレエを鑑賞しようと試みるも、滞在中の公演はすべて売り切れ。オルセー美術館でピカソの青の時代のコレクションを見ようと出かけると、一時間半待ちの長蛇の列にすごすごと退散。パリ在住の日本人の友達と会うために出向いたお気に入りのレストランは休業。あぁ、ついてない・・・。

こうなったら、ジレ・ジョーヌのデモ現場を押さえてレポートしようかとも思いましたが、彼らもさすがにクリスマス前後はお休み。いつもと変わらない街の様子に特筆することもなく・・・。

あ、そうだ。今年は日仏交流160年の節目(というにはちょっと無理がある中途半端感)にあたるため、日本をフィーチャーした展覧会や出版物、映画(是枝監督の「万引き家族」など)、グッズを目にする回数は多かったです。見知らぬマダムどうしが「日本の美術品の展覧会が素晴らしかった。おすすめよ!」などと話しているのを耳にしましたが、個人的には実に退屈なクリスマス休暇でした(苦笑)

 

気を取り直しまして、帰国後。松の内も終わりに近づいた日曜日に落語を聴きに行きました。ライブの落語は初めてです。大阪で落語といえば繁昌亭。繁昌亭は和装を奨励していると聞き、着物を愛好する友達と3人で出かけました。

 

 

大阪天満宮すぐそばの繁昌亭(HPより)。

 

「落語なら気張らず紬だよな」と、迷うことなく私は母からもらった大島紬をチョイス。それに江戸紅型の帯を合わせました。母の身長に合わせて作られたこの大島は、丈の調整に小技が必要ですが、軽くて暖かくて着付けもしやすい優等生です。

 

わろとるけど帯締めが下がってまっせー。残念。

 

とはいえ、ここ2~3年は和装から遠ざかっていたので着付けに一時間以上かかった上、写真で見るとアラが目立ちます。しばらく着物を着ないでいると、綺麗に着こなすポイントをどんどん忘れるので、今後はもうちょっと和装の頻度を上げようと心に誓いました。着るとやはり「着物はいいなあ~」と思うもの。

その新春の寄席ですが、落語だけでなく、手品、漫才、講談も織り交ぜ、計8人の演者が3時間たっぷり楽しませてくれました。これで前売り2500円は安い!当日はほぼ満席でしたね。

 

 

古典落語を聴くと、昔の人々の暮らしぶりや当時の町の様子がわかるので面白いです。贔屓の相撲とりに入れ揚げた旦那が、借金のカタに娘を遊郭にとられるという話がありましたが、西区の新町に廓があったことをこの日初めて知ってびっくり(あとでウィキペディアで事実を確認)。

和風スタイルの手品は「和妻(わづま)」と呼ぶこと、演者の座布団を整えたり演目のめくりを替える裏方さんを「お茶子さん」と呼び、お茶子さんのファンまでいることなどを、落語歴の長い友達に教えてもらいました。

また高座に上がった落語家さんの一人が「上方には落語家が270人もいる。特に若いやつが辞めないので、こっちまで仕事が回ってきませんねん」とぼやいているのが意外でした。弟子入り修行を嫌って離れていく若い人が多そうというイメージは過去のものなのでしょうか。落語業界もブラックからホワイトへ?

 

寄席が終わったあと表で演者のみなさんが送り出してくれたのですが、「今日はありがとうございました!」と袋を手渡されました。私たちが手にしている大入袋の中には、百円玉が入っています。和装のお客さんには百円が還付されるとのこと。

 

 

客席をおおいに沸かせたシンデレラ・エクスプレスさんと。

 

百円より高そうな大入袋。

 

その百円を握って三人でお茶しに行きました。まだまだ知らない世界があるな~。